都では、令和4年度から首都直下地震等の発災時にGPS情報等を活用し、帰宅困難者に対してリアルタイムに情報を発信するシステムを開発してきました。この度システム稼働に必要な機能が完成し、発災時運用を開始いたします。
本システムの主な機能として、都や区市町村等の災害対策本部を支援する「作戦地図」機能があります。都内の混雑状況や鉄道運行情報、SNSでの被害投稿情報等をリアルタイムに可視化し、地図上に重ねて表示することで、発災後直ちに自治体や関係機関による迅速、円滑、正確な状況把握を可能にし、効率的な作戦立案や情報共有を支援します。
また一時滞在施設の管理者を支援する「施設運営管理」機能を設けました。帰宅困難者を受け入れる一時滞在施設が実施する災害時の自治体への報告や、帰宅困難者情報の集約にかかる作業について、デジタルフォームを活用することで省力化できました。さらに本システム上のチャット機能でコミュニケーションも行うことができ、災害対策本部や現場の負担を軽減することができました。
一時滞在施設の充足率はまだ72%という状況において、事業者が逡巡してしまう理由の1つが、発災直後の混乱時に報告などできないというものでしたが、この機能が整備されたことにより、大きな改善となります。
更に特に重要なのが、帰宅困難者を支援する「情報発信」機能です。本システムが有するLINE公式アカウントを友だち登録することで、発災時に帰宅困難者の周辺で開設中の一時滞在施設をスマホから検索することができます。また一時滞在施設の入館手続きがスマホから可能です。さらに連携する東京都防災マップや東京都防災アプリからも、混雑中の箇所や一時滞在施設の開設状況等を確認することができます。
是非事前に本システムのLINEアカウント「帰宅困難者対策支援」の友だち登録をお願いします。